高血圧について
高血圧について
私たちの体は心臓のポンプ機能で送り出された血液が、血管を通って全身を巡っています。この時に血管に掛かる圧力が「血圧」です。
血圧は、内分泌疾患など別の病気によって2次的に上がることもありますが、多くは「本態性」で明らかな原因となる病気がなく、上がります。また、生活習慣、食生活、ストレスといった環境因子が、血圧の上昇に非常に影響しています。そして、高血圧は、動脈硬化、脳卒中や心臓病、腎臓病などの合併症を起こすリスクが高い疾患です。
高血圧の定義
日本の「高血圧治療ガイドライン2014」では
診察室で測る血圧:140/90mmHg以上
家庭で測る血圧 :135/85mmHg以上
と定義され、測る場所によって基準値が異なります。
病院で測ると緊張などでどうしても血圧が上がってしまう方もいらっしゃり、その場合は家庭での血圧を優先して基準とします。
そのため、ご自宅で血圧を測ることはとても重要です。
ご自宅での血圧の測定方法
①上腕に巻くタイプの血圧計を準備します。
②静かで適温な室内で、椅子に座って数分気分を落ち着かせます。
③2回測定し、その平均値をノートに記載します。
④朝(お手洗いなどを済ませて朝食を摂る前)と晩(寝る前)に2回はかります。その他、頭痛などなにか症状があれば追加で測ってください。
以上が理想的な血圧の測り方ですが、まずは、「定期的に血圧を測る習慣をつける」ことが大事です。しっかり血圧を測ってノートに記載し、診察の時にご持参ください。
高血圧の治療
「生活習慣の改善」と「降圧剤による薬物療法」があります。お薬もですが、日々の生活で気をつけていただくことが重要です。
①塩分を減らす
日本人の食生活はもともと塩分が多くなりがちです。減塩の調味料を使う、ラーメンなど汁物の汁を飲まない、漬物など塩分の強いもの、加工品を控えることが重要です。
減塩をしていないとせっかく薬を飲んでいても効果が乏しく、血圧が下がりにくくなってしまいます。日々の食生活の工夫が大切です。
②体重を増やしすぎない。
肥満も高血圧の一因となりますので、適度な運動やカロリーの摂り過ぎに注意しましょう。
③禁煙 (受動喫煙も含みます)
④節酒
生活習慣に気をつけながら、必要に応じて薬での治療を併用していきます。
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